大椎(だいつい)について

こんにちは、今回は大椎という経穴についてのお話をさせて頂きます。

大椎は督脈経の経穴であり、また手足の三陽経と督脈との交会穴でもあります。
督脈は手足の三陽経と連絡しており、人体の諸陽経脈を統括しています。
督脈の経穴の一つである大椎には、全身の陽経を統摂する作用があります。

 

大椎穴は、最も大きな椎骨(第七頸椎)の下に位置していることから大椎と命名
されました。

  

経穴の取り方としては「頭を少し前に垂れて肩を動かぬように努め頸を左右に
動かしてみる。これに伴って動く突起が頸椎の突起で、動かぬ突起が胸椎突起である。
動く突起の最下部と動かぬ突起の上部の間が大椎穴である」。
         図説・深谷灸法 緑書房刊より引用させて頂きました。

 

主治としては、頭痛、頸・肩のこり、寝違い、感冒、鼻づまり、アレルギー性鼻炎、
咳嗽(がいそう・咳と痰が共にあるもの)、気管支喘息、胸痛、咽頭部痛、扁桃炎、
子供のひきつけ、ヒステリー、嘔吐、暑気あたり、発熱などの熱性の異常に効果を
発揮します。

 

寒邪(悪寒)を伴う症状には、大椎に施灸することによって悪寒を治すことが
できます。例えば、寒気を伴った風邪で鼻水や咳などがあるときに、大椎に施灸
すると身体が温かくなり、他の症状も改善されていきます。

  

施灸を続けていると灸熱がジーンとしみわたり、身体が温かくなるときがありますが、
そのときが施灸の適当な刺激量となります。

また大椎には諸々の虚労を治療する働きがあることから、百労とも呼ばれています。
大椎には手足の三陽経と督脈が連絡しているため、全身の陽経の異常も集まることに
なるため、陽経の疲れが集まるところでもあります。

刺激方法としては、せんねん灸やドライヤーで、温かさがしみとおるまでやると
効果的です。

当院では定期的に「お灸教室」を開催しております。
次回は6月12日(日)、午後二時からを予定しています。

乾燥よもぎから艾を作る体験や、ツボの探し方、お灸を実際に据えて、その前後での
身体の変化を一緒に体感して頂きます。

お灸を日常生活に取り入れていくお手伝いを致します。
お灸によるセルフケアをお考えでしたら是非お気軽にお問合せ下さい。

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