眼疾患の鍼灸治療について

こんにちは、今回は「眼疾患」の鍼灸治療についてお話させて頂きます。

眼の疾患には、白内障や緑内障、ドライアイ、結膜炎、麦粒腫、老眼、眼痛、
アレルギー性結膜炎(花粉アレルギー)、飛蚊症などいろいろあります。

特に最近は、長時間にわたりパソコンやスマートフォンなどの液晶画面を見続ける
ことで、眼精疲労に悩んでいる人が増えています。

  

「眼精疲労」は、一時的な眼の疲れで休息により自然に解消される「眼疲労」とは
異なり、生活環境を変えたり、治療を受けるなど、何らかの改善策をとらない限り
自然には治りません。

 

眼精疲労の原因のおよそ6割を、ドライアイが占めていると言われています。
私たちの眼の表面は常に涙によって覆われています。
涙は眼球表面の粘膜全体を覆い、眼を潤し、眼を守るバリアとして働いています。
涙の量が減ったり成分が変化すると、その働きが不十分となり、角膜や結膜が乾燥し
傷ついてしまいます。これがドライアイです。

ドライアイといっても、「眼が乾く」と感じるよりも、「眼が疲れる」、「ショボ
ショボする」などの眼の不快感を訴えることが多くみられます。
ドライアイになる主な要因としては、空気の乾燥や瞬きの減少があげられます。
意識していなくても、通常は3秒に一回位は瞬きをしていますが、読書をしている時など、
何かに集中していると6秒に一回位、パソコンやスマートフォンの画面を見続けている時は、
十数秒に一回程度にまで減ってしまいます。

瞬きをすることで涙腺を刺激し、涙が分泌されるため、瞬きの不足はドライアイを招く
ことになります。
ドライアイのなかでも近年増えているのが、女性のアイメイクが原因で起こるものです。
睫毛の際の内側には、涙に含まれる油分を分泌する皮脂腺(マイボーム腺)があります。
眼の際ギリギリにつけたアイラインやマスカラが剥がれ落ち、マイボーム腺を詰まらせて
しまうことがあります。メイク落としを使っても、粘膜に入った成分は取れにくく蓄積
されるため、質の良い涙が分泌されずドライアイになるだけでなく、他の眼病の原因にも
なり得ます。

眼精疲労の主な症状は、眼の症状だけでなく、身体の症状もあります。
眼の症状としては、疲れ目、眼がぼやける・かすむ、眼が重い、ショボショボする、眩しい、
充血する、涙が出るなど、
身体の症状としては、頭痛、めまい、肩こり、吐き気、倦怠感などがあげられます。

 

東洋医学では、眼精疲労は全身(五臓六腑)の疲れであると捉えています。
眼局所の治療に加え、肩こりを伴うことが多いため、肩こりの治療も大切になります。
また、全身の疲れもあるため全身の調整も必要になります。

セルフケアとしては、眼を温めることが大切で、眼精疲労やドライアイ、老眼、眼の
疲れなど眼のトラブルに効果的です。
やりかたは、入浴の際に湯船につかった状態で、40度程度のシャワーを片目ずつ交互に当て、
両目合わせて5分程度当てるか、あるいは入浴中に湯船に浸したタオルを軽く絞り、それを
瞼の上に乗せ5分程温める方法です。

非常に簡単ですが、効果が高いので今日のお風呂から是非試してみて下さい。

当院では治療だけでなく、お灸によるセルフケアの方法や、運動療法などご自分でできる
ケアの方法をご指導しています。自分の健康は自分で守ることが大切です。
カウンセリングは無料で行っております。気になる症状があればお気軽にご相談下さい。

このページの先頭へ