ニキビの鍼灸治療について

こんにちは、今回は「ニキビ」の鍼灸治療についてお話させて頂きます。

ニキビはよく「青春のシンボル」と言われ、実際に中学生、高校生のときに悩む
ことが多いですが、最近は大人のニキビも増えてきています。

ニキビは「尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる炎症性皮膚疾患の
一つで、単に痤瘡、または面皰(めんぽう)と呼ばれることもあります。
一般的に青少年の顔面に生じるものを「ニキビ」と呼び、それ以外は「吹き出物」と
呼ばれることが多いようです。

  

ニキビのできやすい場所は、皮脂分泌量の多い「Tゾーン」と呼ばれる眉毛から
眉間、鼻筋、その他、おでこ、頬、顎、口の周り、首、背中、胸などにみられます。

皮脂分泌が盛んになる原因としては
成長ホルモンの影響:思春期になると分泌が増え、ニキビができやすくなります。

男性ホルモンの影響:思春期になると、特に男性に多く分泌される男性ホルモン
ですが、女性にも分泌されており、大人になってからはストレスなどにより分泌が
高まり、女性のニキビの大きな原因となっています。

黄体ホルモンの影響:黄体ホルモンには皮脂分泌作用があり、生理前は黄体ホルモン
の分泌によってニキビができやすくなり、既にできているニキビも悪化しやすくなります。

自律神経の影響:過度のストレスにより自律神経のバランスが崩れると、脳下垂体から
副腎皮質ホルモンが多量に分泌され、副腎皮質からの男性ホルモンの分泌が高まり、皮脂
の分泌が高まってしまいます。

 

医師で、現代医学だけでなく鍼灸も治療に取り入れられている西田晧一先生は、
「大概のニキビの患者は、背部に細絡(さいらく:皮膚のきわめて表層に現れる毛細
血管腫のこと)や毛嚢炎があり、そこに刺絡(しらく:特殊な鍼を用いて浅刺し、少量
の血液を放出して経絡の気血の流れを良くすることで、症状を緩和し疾病の治療をはかる
方法)すると速効がある(中略)。顔面の異常は顔面周辺に注意が注がれがちであるが、
治療部位は意外に背面にある。3日に1回治療し、10回を1クールとする。一般的に
1クールで顕著な効果がある」と述べられています。
        「瘀血を治す」 ヒューマンワールド より引用させて頂きました。

 

刺絡療法は即効性に優れ、副作用の少ない治療法です。
鍼灸治療院で定期的に施術を受けながら、ご自宅でもお灸によるセルフケアを続ける
ことで、ニキビを治すことができます。

ニキビの予防や悪化させないための日常生活での注意点としては、油性の化粧品 
(ファンデーション・コールドクリームなど)は毛穴をふさぎ、ニキビを悪化させる
ことがあるため、なるべく避けるようにしましょう。使用した場合は、帰宅後直ぐに
洗顔をしてお化粧を洗い落とすことが大切です。

額のニキビを隠すため、前髪を垂らすこともニキビを悪化させることになります。
食事は規則正しく摂り、食べ過ぎないようにしましょう。油っぽいものやチョコレート
などのお菓子類も避けましょう。

便通を整えることも大切です。ニキビを触ったりつぶすと、それが感染の原因となり
ニキビを悪くして、ニキビ痕を残す原因となりますので注意しましょう。

睡眠不足やストレス、不規則な生活もニキビを悪くする原因となりますので、気を
つけましょう。

ニキビはできるだけ早く、きちんと処置をすれば治る皮膚の病気ですが、処置が
悪かったり、何もしないとどんどん悪くなっていき、炎症が起こるとニキビが治った
あとに色素沈着やクレーターなどが残る可能性が出てきます。

お灸にはストレスを緩和させリラックスさせる効果や、便通を良くしたり、不眠を
改善させる効果、内臓の働きを整えることで肌トラブルの解消も図れます。

当院ではお灸によるセルフケアのお手伝いをしております。
カウンセリングは無料で行っておりますので、お気軽にご相談下さい。

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