夏バテ予防に足三里のお灸

こんにちは、今回は「夏バテ予防に足三里のお灸」と題してお話させて頂きます。

うっとおしい梅雨が続いていますが、もう既に体調を崩されている方も多い
のではないでしょうか?

そこで本格的な夏を迎える前から、「足三里」にお灸を据えることで体調を
整え、厳しい暑さを乗り切っていきましょう。

 

  

灸研究の第一人者で、「蛋白体療法説(施灸により免疫機能が賦活され、白血球
が増加して免疫力がアップするという説です)」を唱えた、原志免太郎(はらしめた
ろう)博士は、「足三里に毎日、米粒大の艾を七壮づつ灼くと、健康者はいよいよ
健康に、病弱者は日に月に健康の春が蘇ってほとんど風邪に冒されなくなる。
(中略)。但し、三日坊主では効果なく、一年中の日課として初めてその恩恵に
浴するものである」と言われ、ご自身も毎日施灸を続け、百八歳(1991年没)
まで長寿をまっとうされました。

 

その主な効能としては「諸種の慢性病、消化器疾患を主る」とされ、
胃疾患(胃痙攣・胃炎・胃アトニー・胃下垂など)、精神疾患(神経症・中風・
半身不随・坐骨神経痛など)、その他、高血圧症、生理不順、膀胱炎、夜尿症、
風邪の予防など多岐にわたっています。

また足三里は強壮・保健の要穴の一つであり、本穴は足陽明胃経に属し、督脈の
大椎と交会することから、胃経は脳に通じ督脈を介して、「目系」から脳に通じて
いるため、足三里を刺激することで脳の気血のめぐりが良くなり、脳の働きが良く
なるので、認知症を予防することにもなります。

 

一番簡便な取穴法としては、母指と中指を直角にして母指を膝蓋骨の上にあて、
中指の先端にあたる付近を押して、一番響くところに取ります。

ご自宅では、せんねん灸のような隔物灸がお勧めです。
一壮、二壮と同じところに熱さを感じるまで据え続けます。もし一壮目の途中で熱
さを感じたら、途中で取ってしまっても十分効果があります。
お灸が終わるまで我慢していると、火傷の原因になりますのでご注意下さい。

私も毎日足三里に灸を七壮ずつ据えています。据えたあとは足が軽くなります。
夏になると「食欲が無くなる、体がだるい、疲れやすい、下痢をする、夏風邪を引き
やすい」などで、お困りでしたら是非足三里のお灸をお試し下さい。

このページの先頭へ