便秘の鍼灸治療について

こんにちは、今回は便秘の鍼灸治療についてのお話をさせて頂きます。

排便は個人差が大きく、その人なりの規則性があり、2,3日に一回の排便でも
スッキリしていれば便秘とは言えず、毎日便通があってもその量が極めて少なく、
排便に困難さや残便感を自覚し、苦痛と感じれば便秘症として治療対象となります。

原因としては、腸内の水分不足、腸管の運動低下、体質的なもの、精神的なもの
などいろいろ考えられますが、規則正しい食事と適度な運動を心掛けることが大切
です。特にダイエット中の女性は便のかさが少なくなるので、どうしても便秘に
なりがちです。便秘の解消にはまず、規則正しい生活と、三度の食事をきちんと摂る
ことが大切です。特に朝食は、自律神経を整えるためにも、腸の蠕動運動を促すため
にもとても重要です。

  

朝食により、空っぽの胃の中に食べ物が入ると、大腸が収縮し、便を肛門の方へと
押し出して排便を誘発してくれます。これを「胃・結腸反射」と言います。

便意を感じたら直ちにトイレに行くことも大切で、便意を我慢する習慣がつくと
直腸貯留機能に障害をきたすことになってしまいます。

 

慢性の痛みに悩んでいる人は、便秘症のことが多く、痛みの治療をしているうちに
お通じが良くなったり、反対に便秘の治療をしていたら、頑固な痛みが楽になったと
いうことがよくみられます。

たかが便秘と侮らず、便秘が慢性化している人はツボ刺激を是非試して下さい。
便秘にはツボの押圧も効果的ですが、やはり「毎日お灸でツボを刺激する」ことが
お勧めです。

 

腹部ではおヘソの辺りに便秘の治療穴があります。
天枢(大腸の募穴):おヘソの高さで、おヘソの外に示・中・薬指3本分の幅の処。
大巨:おヘソの真下指3本分の処から、指3本分外になります。
大巨は即効性が高く、左右のツボに示指と中指をあて、「いた気持ちいい」強さで
2~3分間、押し込んでも効果があります。
ツボの位置はあくまでも、「このあたり」と言った目安ですので、このあたりで圧痛を
探して刺激してください。

その他、澤田流神門や木下便通穴も良く効きますが、専門的な知識が必要なツボの
ため、当院かお近くの鍼灸治療院にご相談下さい。

当院では「お灸によるセルフケア」のお手伝いをしています。
定期的に「お灸教室」を開催し、ツボの取り方や安全なお灸の据え方、お灸を据えた
前後での身体の変化などを一緒に体験して頂いております。

次回は9月11日(日)、14時から当院で開催を予定しています。
お灸に興味のある方、お灸で体調管理をしたいとお考えの方のご参加をお待ちしております。
参加費用は、テキスト代・お灸代・お灸のお土産付きで税込み1,000円です。
駐車スペースも2台分ございます。9月9日までにご予約下さい。

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