インポテンツの鍼灸治療について

こんにちは、今回はインポテンツの鍼灸治療についてお話させて頂きます。

インポテンツとは性交渉をするための十分な勃起が得られない場合や、勃起を
維持できないために性交ができない状態を指します。
最近ではED(Erectile Dysfunction)とも呼ばれています。
膣内射精障害は、勃起が得られ性交ができるにもかかわらず、膣内では射精ができない
もので、インポテンツの亜型と考えられています。

EDに悩んでいる人は日本国内で約1130万人、40歳以上の男性では3人に1人が発症
していると言われています。

 

  

生まれつき、全く勃起したことのない一次性のインポテンツと、一時的には可能で
あったが、その後インポテンツになった二次性のインポテンツに分類されます。
一次性は、下垂体機能低下症などにより二次性徴が発現しない人にみられます。
これに対して二次性のものは、20~40歳では新婚インポテンツなどの精神・心因性の
ものが多いことが知られています。40歳以上では器質性、つまり加齢、慢性疾患
(糖尿病、心臓病、動脈硬化、うつ病)、骨盤、膀胱や前立腺、直腸の外傷、手術
などにより、勃起に関係する神経や血管が損なわれたことが原因となります。
また、頭部・脊髄の病気や外傷によってもインポテンツになることがあります。
その他、降圧剤、抗うつ剤、坑アンドロゲン薬を服用するとインポテンツになることが
あります。

 

一次性のインポテンツでは、二次性徴を発現させるために男性ホルモンなどの補充
療法を行います。器質性のインポテンツでは、その原因になっている基礎疾患(糖尿病、
うつ病など)の治療が必要です。また、インポテンツを起こす可能性のある薬を中止する
ことが勧められます。しかし、効果のみられないことも多く、バイアグラなどがよく使わ
れていますが、バイアグラなどの投与前に、心疾患などの合併症がないこと、硝酸剤
(ニトログリセリンなど)を服用していないことを確認する必要があります。

 

鍼灸治療は精神・心理的な原因によるものに有効性を発揮します。
精神・心理的な原因によるものは督脈(奇経に属する体の後正中線に沿って流れる経絡のこと)
上に反応が現れることが多く、その反応点が治療点となります。

昭和の名灸師深谷先生は、大敦(だいとん)の変動2穴(足の母趾の先端及び、爪甲を去る
3分の中央穴、左右四穴)に各3壮の施灸を推奨されています。

お灸に抵抗のある方は、関元(かんげん:前正中線上でおヘソから指3本分下)と大敦に棒灸
を10~15分程、熱が十分に通る感じが出るまで温めるのも効果的です。

いずれにしても、定期的に鍼灸治療院で治療を受けながら、ご自宅でもセルフケアを行うこと
が大切です。

当院ではお灸によるセルフケアのお手伝いをしています。
定期的に「お灸教室」を開催し、ツボの取り方や、安全で効果的なお灸の据え方を一緒に体験
して頂いております。

次回は、11月13日(日)14時から当院で開催する予定です。
お気軽にお問合せ下さい。

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