花粉症の鍼灸治療について

こんにちは、今回は「花粉症」の鍼灸治療についてお話させて頂きます。

花粉症は今や日本人の約25%が罹患していると言われています。
1月27日の読売新聞の夕刊には、「花粉の飛散予測を行っている日本気象協会に
よると、スギ花粉の飛散ピークは、東京や大阪で3月上旬~中旬、福岡で2月下旬
~3月上旬となる見込み。ただ、スギの花芽はすでに花粉を蓄えており、1月末でも
春先の気候になると、微量ながら花粉が飛散する可能性がある。早めの対策が必要」。
また「今年は、昨年の4.4倍となる見込み」との記事もありました。

 

ここで少し、アレルギー性疾患についておさらいをさせて頂きます。
生体は体に侵入したウィルスや細菌、あるいは花粉やダニといった異物(抗原)に
対して、それに対応する抗体を作り出し、この抗体が再び侵入してきた同じ抗原と
再接触しておきる反応を抗原抗体反応といいます。

  

その反応が生体を守るように働く場合を免疫といい、反応が過剰すぎてかえって
障害をもたらす場合をアレルギー反応といいます。

アレルギー反応は、原因になる抗体の種類やリンパ球により4つの型に分類され
ますが、その中でも「Ⅰ型アレルギー(即時型、アナフィラキシー型)」の原因に
なる抗原をアレルゲンと呼んでいます。

アレルゲンと接触すると、Ⅰ型アレルギー反応によってただちに症状を起こす病気
があり、これらがアレルギー疾患と呼ばれるもので、花粉症・アレルギー性鼻炎、
気管支喘息、蕁麻疹、アトピー性皮膚炎、アナフィラキシーショックなどが該当します。

 

当院ではYNSA(Yamamoto New Scalp Acupuncture:山元式新頭針療法)での施術を
メインに行っておりますが、昨年から「井穴刺絡研究会」のセミナーに参加させて頂き、
その治療効果の大きさに驚いております。

井穴(せいけつ)とは、十二経脈に対応した手足の爪の生え際にあるツボで、東洋
医学では「経気の出るところ」とされており、急性症や激症に用いられてきました。
刺絡(しらく)とは、特殊な鍼を用いて皮膚に近い細い血管から少量の血を出すことを
いい、瘀血の治療などに古くから用いられている方法です。

 

「井穴刺絡研究会」は、内科医の浅見鐵男先生がご自身の肩こりの治療に井穴刺絡を
行ったところ、著効を呈したことから井穴刺絡治療に興味を持たれ研究をはじめられ、
40年間の臨床を纏めた井穴刺絡療法を「21世紀の医学」(近代文芸社)として出版され
ました。

浅見先生は「アレルギー性疾患は抗原ー抗体反応あるいは心因性、環境の変化、天候
気象の変化等で発生すると言われているが、これらは総て誘因であり真の原因は先天的に
副交感神経中枢の亢進体質を持っている人に起こる」とされ、井穴刺絡によるアレルギー
症状の治療法としては、左右の薬指にある井穴と、左右の足の第四趾にある井穴の4穴の
刺絡のみで、全てのアレルギー性疾患を「速やかに軽快せしめることが出来る」と述べ
られています。

井穴刺絡療法は他の治療との併用も可能ですし、対応する疾患も多岐にわたっています。
専用のディスポーザブル鍼で治療しますので、ほとんど痛みを感じることがないため、
お子様からご高齢の方まで治療できます。

鍼にどうしても抵抗のある方には、ビワの葉温灸や陶器灸での施術も行っています。

アレルギー症状や、その他の疾患でお悩みでしたらご相談下さい。
2月19日(日)の14時から、当院で「花粉症」に対するお灸教室を開催致します。
せんねん灸を使い、ツボの取り方や安全で効果的なお灸の据えかたなどを一緒に
体験して頂きます。

テキスト代、実技に使うお灸、お灸のお土産つきで参加費は税込み1,000円です。
お灸によるセルフケアを考えている方のご参加をお待ちしております。

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