帯状疱疹の鍼灸治療について

こんにちは、今回は「帯状疱疹」の鍼灸治療についてお話させて頂きます。

帯状疱疹は、水疱瘡を起こす原因ウィルスと同じ「水痘・帯状疱疹ウィルス」
によって起こる病気です。

水疱瘡は多くの人が子供の頃にかかり、体内で免疫が作られて発症後一週間程で
治り、その免疫のおかげで一度水疱瘡にかかると、二度とかかることはありません。
しかし、免疫が水疱瘡のウィルスを退治しても、ウィルスの一部は知覚神経に沿って、
三叉神経や脊髄神経、坐骨神経などの神経細胞に潜伏し続けています。

  

そして、加齢やストレス、疲労、悪性腫瘍、免疫抑制剤、抗癌剤の使用などによって
免疫力が低下すると、潜伏していたウィルスが活性化し増殖を繰り返して、神経細胞を
傷つけながら皮膚に達し、帯状に水泡を作ります。

発生する場所は、胸や腹、背中など肋間神経領域が最も多く、次いで顔面の三叉神経
領域に多くみられますが、頭や手足など全身の何処にでも現れる可能性があります。

帯状疱疹は、まず痛みや痒みといった前兆が現れることが多く、その後痛みが強く
なり、4~5日後に赤い発疹が出てきます。発疹は水ぶくれになり、二週間程度で瘡蓋に
なり治りますが、瘡蓋が治って痛みが引くまでに約三週間から一か月程度かかるとされて
います。

発疹が出る前の自覚症状としては、身体の左右どちらか一方の神経に沿って帯状に
痛いような、重だるいような違和感を覚え、人によってはチクチク、ピリピリ、ズキズキ
などと表現する前兆が現れることが多く、痛みと同じ場所に赤い発疹が出たら、帯状疱疹
の疑いが濃いので、直ぐに皮膚科を受診しましょう。

帯状疱疹の治療は、基本的にはウィルスの増殖を抑える坑ウィルス剤と、痛みを抑える
消炎鎮痛剤を投与しますが、発疹ができてから72時間以内に薬の投与を始めると症状が軽く
済み、帯状疱疹後に神経痛として残ってしまうのを防止する効果があるとされています。

 

帯状疱疹発症の一番のリスクは加齢と言われており、50歳から発症が増え、ピークは
60歳以降で、85歳では2人に1人が発症するというデータもあります。

最近ではストレスや過労で免疫力が低下している人が多いせいか、20~30歳代の若い
年代にも増えているようです。

 

皮膚症状が回復しても、痛みが何時までも続く慢性症状を帯状疱疹後神経痛といい
ます。通常、帯状疱疹を発症してから三か月経っても痛みが強く残る場合に診断されます。

ほとんどの場合、痛みは1~3ヶ月で治まりますが、10~20%のケースでは一年以上、
まれに10年以上続くこともあります。

 

帯状疱疹後神経痛の決め手となる治療法は確立していませんが、麻酔科にペイン
クリニックを併設している病院で、「神経ブロック」を受けると効果のある場合が
多いとされています。

いずれにせよ帯状疱疹後神経痛になってしまうと、治癒するまでに相当の時間が
かかってしまいます。治癒するまでの間、患者さんは熟睡もできないくらいの痛みで
一日中苦しむことになります。

 

帯状疱疹の鍼治療としては、違和感を感じた時点で井穴刺絡を行うことで、発疹が
出るまえにウィルスの活動を抑えることができます。
詳しくは、「ぎんなん治療院」の稲舛先生の「YouTube」をご覧下さい。
井穴刺絡の効果がお分かり頂けると思います。 当院にもご相談下さい。

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